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灯油価格はなぜ変動する?価格決定の仕組みをわかりやすく解説

「灯油価格が上がる理由」を知っていますか?

冬になると欠かせない灯油。しかし「去年より高い」「また値上げ?」と感じることも多いのではないでしょうか?
灯油価格の値上げは、決して販売店の都合だけで決まるものではありません。実は原油国から日本の家庭に届くまでの長い流れの中で、さまざまな要因が積み重なって価格が決まっています。
この記事では、灯油価格がどのように決まり、なぜ変動するのかを、できるだけわかりやすく解説します。

1.灯油価格はどのように決まっているのか

灯油価格は、原油価格をはじめ、仕入れコスト、流通や配送にかかる費用、さらに地域ごとの価格動向など、さまざまな要素が影響して決まります。
なかでも大きな影響を与えるのが原油価格の動きです。灯油は原油を精製して作られるため、原油価格が変動すると、その影響は仕入れ価格に直結します。

日本は原油のほぼすべてを海外から輸入しており、産油国の情勢や世界的なエネルギー需要の変化によって、原油価格は大きく左右されます。原油価格が上昇すると、その影響は時間差を伴いながら、灯油価格にも反映されていきます。

こうした原油価格の変動に加え、販売店では仕入れ価格や市場の状況を確認しながら、安定した供給を続けるために必要なコストと、地域のお客様にとって過度な負担とならない価格とのバランスを考慮し、最終的な販売価格を設定しています。
そのため、灯油価格は一つの要因だけで決まるものではなく、複数の条件が重なった結果として決まっているのです。

2.日本に届くまでの輸送・為替の影響


原油や精製された石油製品は、海外から大型タンカーで日本へ運ばれます。この輸送には、海上運賃や燃料費に加え、輸送中の事故などに備えた保険費用も含まれています。

また、日本は原油や石油製品を主に米ドルで輸入しているため、為替相場の影響も大きく受けます。特に円安が進むと、同じ量を輸入しても支払う金額が増えるため、灯油の仕入れ価格が上昇しやすくなります。

このように、灯油価格は原油価格だけでなく、輸送コストや為替、リスク管理にかかる費用によっても左右されているのです。

日本の原油輸入先と、輸送時にかかる保険の影響

日本で使用される原油のほとんどは海外からの輸入に頼っており、その約9割はサウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)、クウェートなどの中東地域から調達されています。
一方、残りの約1割は、東南アジアやオセアニア、アメリカなど、中東以外の地域から輸入されています。このような輸入構造から、日本の原油価格は中東情勢の影響を受けやすい特徴があります。

このように長距離輸送に依存しているため、原油の輸送には事故や国際情勢の変化に備えた各種保険がかけられています。これらの保険料は輸送コストの一部として原油の仕入れ価格に含まれ、間接的に灯油価格にも影響を与えます。

これらの保険料は、原油価格や為替ほど大きな影響を及ぼすものではありませんが、日本の原油輸入構造を考えると、灯油価格を形成する要素の一つとして無視できない存在といえるでしょう。

原油輸送時にかかる主な保険

  • 海上保険(輸送保険)

輸送中の事故や自然災害、貨物の損傷などに備えるための保険です。

  • 戦争・紛争リスク保険

中東地域の情勢悪化などにより、国際的な緊張が高まると保険料が上昇します。

  • テロ・海賊リスクへの追加補償

特定の海域を通過する際に付加され、輸送コスト増加の要因となる場合があります。

3.原油から灯油になるまでの精製コスト


原油はそのままでは灯油として使用できないため、日本に輸入された原油は、国内の製油所で精製され、灯油・ガソリン・軽油などに分けられます。なお、一部については、あらかじめ精製された石油製品を輸入するケースもあります。

この精製工程では、

  • 大型設備の維持・管理費
  • 高温処理に必要な電力や燃料などのエネルギーコスト
  • 安全管理のための人件費

といった費用が発生します。

近年は、電気料金や燃料費の上昇により、精製段階でのコストも増加傾向にあります。そのため、原油価格が大きく変わっていない場合でも、精製コストの上昇が灯油の仕入れ価格に影響することがあります。

灯油価格は、原油の価格だけでなく、日本国内で安全に灯油を作るために必要な工程コストも含めて決まっているのです。

4.国内流通・販売にかかる費用

国内の製油所で精製された灯油は、すぐに各家庭へ届くわけではありません。油槽所での保管・管理を経て、タンクローリーで各地域へ配送されます。

この国内流通の過程では、

  • タンクローリーの購入・保守費用
  • タンクローリーの燃料費
  • 配送スタッフの人件費
  • 灯油保管場所の維持経費
  • 国内で課される税金

といった費用が発生します。

また、各家庭への個別配達や、地域ごとの配送距離の違いにより、必要なコストには差が生じます。そのため、同じ灯油であっても、地域やサービス内容によって販売価格に違いが出る場合があります。特に灯油のタンクローリーは1台あたり900万円以上と高額であり、老朽化による買い替えなどもあることから、それも灯油単価に大きく影響を及ぼします。

これらの費用には、設備や人件費だけでなく、国内で課される税金も含まれており、最終的な灯油価格を構成する要素となっています。

国内流通・販売に関わる税金について

海外から輸入された原油や灯油などの石油製品には、輸入時に関税はかかりません。一方、日本国内では、エネルギーの利用に対して課される石油石炭税という税金が精製や流通の段階で発生します。また、最終的な販売価格には消費税も含まれます。これらの税金は、流通や販売にかかるコストの一部として、灯油価格に反映されています。

石油石炭税とは

原油や灯油などの石油製品、石炭といったエネルギー資源の利用に対して課される国税です。
これらの資源を国内で引き取る事業者に課税され、私たち消費者は価格に含まれる形で間接的に負担しています。
石油石炭税は、再生可能エネルギーの普及や省エネルギー対策など、エネルギー・環境分野の施策に活用されています。

5.灯油価格が変動する理由とその背景

灯油価格は、原油価格や輸送コスト、為替などの影響を受け、上がることも下がることもあります。その中でも、価格が上昇する場面は家計への影響が大きく、特に関心が集まりやすい傾向があります。

しかし、

  • 原油価格の上昇
  • 精製や輸送にかかるコストの増加
  • 為替変動の影響

これらの要因が重なると、企業努力だけでコストを吸収することが難しくなります。

無理に価格を抑え続けてしまうと、安定した供給や安全管理に支障が出る可能性があります。そのため、地域の暮らしを支えるエネルギーを継続して届けるために、やむを得ず価格に反映せざるを得ない場合があるのです。灯油の価格調整は、安心・安全な供給を守るための判断でもあることをご理解いただければ幸いです。

6.灯油価格に関するよくある質問

Q1.なぜ灯油価格は変動するのですか?

灯油価格は、原油価格や為替相場、輸送コストなどの影響を受けた仕入れ価格の変動によって決まります。そのため、仕入れ価格の状況に応じて販売価格が見直されることがあります。

Q2.灯油はなぜ冬になると高くなりやすいのですか?

冬は暖房需要が増え、灯油の消費量が急増します。需要が高まることで、仕入れ価格や流通コストが上昇しやすくなるためです。

Q3.販売店が自由に灯油価格を決めているのですか?

灯油の販売価格は、最終的には各販売店が判断して決めています。ただし、原油価格や仕入れ価格、輸送・配送にかかるコストに加え、周辺地域の価格動向や市場の状況も踏まえながら、極端な差が出ないように設定されるのが一般的です。

Q4.同じ地域でも灯油価格が違うのはなぜですか?

灯油は、保管場所からの配送距離や、配達方法(定期配送、電話注文等)によって必要なコストが異なります。また、設置されているタンクの容量や、1回あたりの給油量によっても作業効率が変わるため、価格に差が出る場合があります。さらに、販売店によっては、他のサービスとあわせて利用することで、価格が調整されることもあります。
こうした条件の違いが、同じ地域内でも灯油価格に差が生じる理由となっています。

Q5.今後、灯油価格は下がる可能性はありますか?

今後の灯油価格については、原油価格や為替相場が安定すれば下がる可能性があります。ただし、世界情勢やエネルギー需要の影響を受けやすいため、確実な予測は難しいのが現状です。
また、販売店によっては定期配送や他商品とのセット割引を実施している場合もあるため、少しでもお得に購入したい場合は、各社のホームページを確認してみるのも一つの方法でしょう。

【関連リンク】
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7.まとめ

灯油価格は、原油国からの調達、日本国内での精製、輸送、そして各家庭への配送まで、長い工程と多くのコストを経て決まっています。原油価格や為替、輸送費、精製コストなどの影響を受けるため、価格は一定ではなく、状況に応じて変動します。価格が上がる場面では負担を感じることもありますが、その背景には、安全で安定した供給を維持するために必要なコストがあります。
販売店は、地域の暮らしを支えるエネルギーを途切れさせないよう、状況を見極めながら価格を判断しています。灯油価格の仕組みを知ることで、日々のエネルギーをより安心してご利用いただければ幸いです。
これからも、暮らしに欠かせない存在として、安定した供給に努めてまいります。


 

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