コラム

2025.4.14

ある日突然ガスが使えない…。ガスメーターの故障かな?と思ったら読むコラム

日々の暮らしに欠かせないLPガス。その「使用量」を計ったり、「安全」を守ったりするのが、私たちのそばにある「LPガスメーター」です。
でもある日突然、ガスが使えない…。
「もしかしてメーターの故障?」と心配になった経験はありませんか?
実はこれ、“ガスの安全装置”が正常に作動しているサインであり、故障ではないケースが多いんです!
このコラムでは、そんなときに落ち着いて確認すべきポイントや対処法をまとめました。
 

まず知っておきたい!マイコンメーターとは?

一般家庭のガスメーターは「マイコンメーター」と呼ばれ、中には小さなコンピュータ(マイコン)が内蔵されています。

これが「地震」「ガスの異常な流れ」「長時間使用」などを検知すると、安全のため自動的にガスを遮断し、液晶表示で知らせてくれるのです。
 

LPガスメーターが止まる原因ベスト5

① 長時間ガスを使い続けた(長時間使用遮断)

ガスを一定時間以上連続して使用すると、「ガスが漏れているのでは?」とマイコンメーターが判断し、自動的に遮断します。
【エラーコード】
 A○C+ガス止

【例】
・鍋の煮込みでコンロを2時間以上ON
・お風呂の追い焚きをつけっぱなし
【対処法】
→ガス器具を全て止め、復帰操作を実施。正常であれば、再びガスが使えます。

 

② 地震などの揺れを感知した(感震遮断)

マイコンメーターは震度5弱程度以上の揺れを感知すると、自動的にガスを遮断します。これは二次災害防止のための非常に重要な機能です。
【エラーコード】
 ○BC+ガス止
【例】
・震度5弱以上の地震
・大きな物をぶつけてしまったときの振動
【対処法】
→周囲の安全を確認し、復帰操作を実施。余震などが続いているときは、復旧は避けてください。

 

③ ガスが大量に流れた(流量異常遮断)

メーターが「異常な量のガスが急に流れた」と判断すると、漏洩の可能性があるとして遮断します。
【エラーコード】
 ○○C+ガス止
【例】
・複数のガス機器を同時使用
・配管トラブルやガス漏れ
【対処法】
→すべてのガス機器を止め、復帰操作を試す。再発する場合はガス会社に連絡を。
(※危険度が高いため、復帰前には必ず安全確認を)
 

④ ガスボンベのガス切れや供給異常(圧力異常遮断)

ガスが途中でなくなったり、配管の途中で問題があると、ガス圧が不安定になり遮断されます。
【エラーコード】
 AB○+R
【例】
・ボンベ内のガスが空
・誤ってガス元栓を閉めた
【対処法】
→ガス供給元(販売店)に連絡し、点検やボンベ交換を依頼。
 

⑤ マイコンメーターの電池切れ・内部エラー

メーター内の電池が寿命を迎えると、自動的にガスを遮断して停止します。
【エラーコード】
 A○○
【例】
・メーター表示が消える
・復帰ボタンを押しても液晶画面が反応がない
【対処法】
→ユーザー側では対応不可。販売店に連絡して、電池交換またはメーター交換を依頼してください。

 

ガスメーターの復帰操作の手順

ほとんどの場合、以下の手順でご自身で復旧可能です。
 

1. すべてのガス機器の使用を止める(コンロ・給湯器・ストーブなど)
2. ガスメーターの「黒いキャップ」または「復帰ボタン」を見つけ、ボタンをしっかり奥まで押して、すぐ離す

3. 赤ランプが点滅 → 点灯 → その後消えるまで約1~3分待つ
4. ランプが消えれば復帰完了。ガス機器を再使用してOK!
 
※注意
・復帰中はガスが使えません
・ランプが消えない場合や異臭がする場合は、使用せずにすぐご連絡を!

 

※要注意!!自分で復帰しない方がいいケース

次のような場合は、安全のために自己復帰をせず、必ずガス会社へ連絡しましょう。
 

ガスのニオイがする(異臭)/ガス警報器がなった

→ガス漏れの可能性あり。絶対に火気を使わず、窓を開けてすぐに避難&通報を。
復帰操作で再びガスが流れると、引火・爆発のおそれもあるため危険です。

 

復帰操作をしてもメーターが何度も止まる/異常表示が何度も出る

→継続的な異常(漏れ・機器故障・圧力異常など)の可能性があります。原因がわからないまま繰り返すのは危険です。
復帰ボタンを押すと一時的にガスが出るが、数分後また止まるなどは、ガス機器や配管に異常がある可能性あり。
無理に使わず速やかに点検依頼を。

 

メーター表示が消えている/電源が入らない

→電池切れやメーター本体の故障が疑われます。復帰操作ができても正常な動作が期待できません。
メーター交換または電池交換が必要です。ガス会社に連絡して対応を依頼しましょう。

 

迷ったら連絡が正解!

♦操作に自信がない…

♦何度やっても復帰できない…

♦原因が分からない…

復帰操作に不安があるときや、原因がよく分からないときは、自己判断に頼らず、専門のサポートを受けることが一番の安全策です。
そんなときは、無理せずプロにお任せください!

 

いちたかガスワンはLPWA集中監視システムを導入しています

実は、いちたかガスワンではLPWA通信技術を使った「集中監視システム」を約70%のお客さまに導入しています。
これは、もっと安心・もっと便利なLPガスをご提供するために、みなさまのご家庭や施設に設置されたガスメーターを、24時間体制で遠隔から見守る仕組みです。
 

LPWA集中監視システムとは?

LPWA(Low Power Wide Area)とは、少ない電力で広いエリアをカバーできる通信技術です。
この通信を使って、各ご家庭や施設に設置されたLPガスメーターの状態をリアルタイムで遠隔監視することができます。
 

お客さまへのメリット

・ガス切れの心配がなくなる

・自動検針で検針員の訪問が不要に!

・ガスの使い過ぎや異常使用を自動で検知し、安全対策

・地震やトラブル発生時には即座にガス遮断&通知

・高齢者や一人暮らしの見守り機能としても活用可能

・万が一の災害時にも、供給状況を即時把握・迅速対応

 

LPWA集中監視システムでどう変わるの?

これまでの検針では…

・毎月の訪問・手作業によるメーター確認が必要

・ガス漏れや異常を発見するまでに時間がかかることも

これからは…

・24時間365日、ガスの使用状況を見守る体制

・瞬時の遮断・通報により、安全性が格段に向上

・配送や保守もデータに基づいてより効率的に!

 
つまり、「ガスが止まった=故障?」と感じた時も、
すでに見えないところで、ガスメーターが安全を守ってくれているということなのです。

 
万が一、復帰してもすぐ止まる・液晶に異常表示が出ているなど、いつもと違う様子があるときは、無理せずご相談を。
いちたかガスワンでは、復帰操作の電話案内や、必要に応じて現地での確認・対応も承っております。
遠隔監視にも対応しておりますので、状況を確認のうえ、適切にご案内させていただきます。

ちょっとした不安や「これって大丈夫?」という疑問も、どうぞお気軽にご相談ください。
 

まとめ

ガスメーターの停止は、一見すると「故障」や「異常」のように思えてしまいがちですが、実際にはガスを安全に使うための“正常な防御反応”であることがほとんどです。

点滅の原因は、地震・長時間のガス使用・ガス漏れの可能性など、私たちの暮らしの中で起こりうる様々な状況に対応しています。これにより、万が一の事故を未然に防ぐためのセーフティネットとして働いているのです。
こうした安全装置があるからこそ、私たちは安心してガスを使えるのです。

株式会社いちたかガスワン

北海道ガスワングループは、全事業所において「再生可能エネルギー実質100%」の電力を使用しています

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